家族が若年性認知症-前頭側頭型と診断されました

2017年、義母が60歳で若年性認知症と診断されました。

認知症と診断された家族の向き合い方

家族の誰かが認知症と診断されたとき、私たちはどうそれを理解し向き合っていけばいいんでしょうか。

 

今回は我が家の場合の向き合い方について書いていきます。

 

義母が認知症と診断されて早1年。

それまでの疑いの期間を含めると2年以上は経過し、いろいろ義母のことを周りの人から話を聞いたりしてみるとすでに2015年には認知症を発症していたように思います。

 

2015年というと今から3年前。

まぁまだそんなに前ではないかな。

ただ確実におかしいことが増えて人の目に映りだした頃がそれくらいなだけで、もっと前からその兆候はあったのかなと思います。

 

 

義母が若年性認知症と診断され、『前頭側頭型認知症』とは何かを調べ、たまたま同じ『前頭側頭型認知症』の方のご家族の方にもお話を聞く機会があり、本当に同じ病名でも人それぞれいろんな症状の出方があるのだと思いました。

 

当事者と家族の関係の深さや当事者の年齢、環境、いろんな要素で本人も家族も病気を受け止めるまでどれほど時間がかかるのかや、実際問題お金の問題などのライフプランに直結する問題が浮上したりして、若年認知症と向き合っていくというのはそう簡単な問題じゃないということはすごく感じます。

 

一家の大黒柱であったり、独身で兄弟しか頼れる人がいなかったり、未成年であったり、本当に様々な人がなる可能性がある病気だからこそ、高齢者がなる認知症に比べて複雑で、影響を受ける人が多いのかなという印象です。

 

 

我が家の場合は義母も働いていましたけど、働くことが義母の趣味、生き甲斐のようなもので義母の稼ぎは義母がすべて使っていたので我が家の生活はお金の部分では何も影響はありませんでした。

 

また普通のご家庭だと家事はだいたい妻の仕事でありますが、それもうちには当てはまらず義父が料理もしてくれるため特に影響はありませんでした。

 

家業に関してはもともと義母はほぼ仕事で手伝っていなかったので、こちらも特に支障はありませんでした。

 

 

このあたりがいいのか悪いのかはわかりませんが、とりあえず私たちの生活に今のところ影響はありませんでした。

 

 

現在義母は食事の介助も必要なし、お風呂も一人で入れる、衣類も着れる、トイレも行けるので、まだ介護が必要な段階ではありません。

 

今、義母に必要なのは車を手放したので出かけるときの送り迎えと、物事をわかりやすく教えてあげる人です。

 

 

 

ただしこの状態もいつまで続くのかはわかりません。

言葉に関していえば、半年前からずいぶん進んでいるように思います。

義母は何が言いたいのか、言いたいことがあっても言葉が出ないようです。

わからない言葉が増え、語彙力、理解力ともにかなり低下しています。

 

そして意欲的に何かをすることもなくなってきたので、今後お風呂や着替えなどの部分で手助けが必要になりそうです。

 

 

 

これからどれほどの速度で進行していくのかはわかりません。

今出来ていることがある日急にできなくなる。

そうなったとき、どこまで家族で見ていくのか。

使える行政の支援は何があるのか。

 

今はそういったところを調べ、申請し、少しでも義母が穏やかに過ごせるようにしたいし、家族が介護でつぶれてしまわないように考えています。

 

義母がトイレに行けなくなったらどうする?

お風呂に自力で入れなかったらどうする?

どこかデイサービスで受け入れてくれるところはあるのか?

寝たきりになったら?

 

 

『前頭側頭型認知症』を調べていくと将来義母に訪れることがある程度予測できます。

その中でここまでは家で見よう、この先は施設にお世話になろう、そういうことも家族で話し合いをしています。

 

私たちは割と淡々としているかもしれません。

悲しんだり、苦しんだり、それはたぶんありますが、出来ることは出来る、出来ないことは出来ないと最初からラインを意識しているからかもしれません。

 

それは私だけではなく、義父も主人も義妹もです。

だからこそお互いの生活に支障が出ないところで、でも、今までよりもずっと近く、

そばにいれる方法を取っているように思います。

 

なんでも、頑張りすぎてしまえばいつか破綻します。

介護の終わりはいつくるか誰にもわかりません。

だからこそ、ある程度ラインを決めて、お互いが無理せず、穏やかにいられるほどの距離で出来ることをやっていけばいいなと思います。

 

主に介護中心人物は我が家の場合義父ですが、義父が都合が悪ければ私が手伝いますし、力仕事は主人と私がやります。

でも普段義母を外に連れ出して、義母が一緒にいたいと思うのは義父なんです。

 

義母が穏やかに過ごせる環境を家族みんなで作っていく、でも家族みんなが無理はしない。

出来ることをやっていくというのが我が家の義母と認知症との向き合い方なのかなと思います。

 

先の見えない病気ですが、義母も変化していくし、私たちだってきっといろんな変化をしていきます。

その中で出来る最良を選んでいければなと思います。