あとどれくらい?
昨日、義父からこういう話があった。
『言い方は違うけど、お母さんが自分がもっとわからなくなる前にいろんなところ連れてってねって車の中で言っていた』
日々語彙力がなくなり、理解力も低下し、日常生活は遅れているもののそれは決して今まで通りではない義母。
わからないことはちゃんと聞いてくれるし、特に義父にはなんでも『これなに?』『あれなに?』『何の話をしてるの?私全然わかんないよー』と屈託なく話をしてくれるから、私たちは小さな子供に伝えるように話の内容をかみ砕いて伝えたり、物の名前を言ってもわからないから実物を持ってきて見せながら説明したりして、少しでも義母を疎外感が感じないようにしようとは思っている。
けれど、義母自身が日々感じている不安や孤独は、言葉がわからなくなってきても消えることはなく、日々感じていることなんだろう。
あとどれくらい、今のように出かけられるだろう。
出かけてもそれはすぐに記憶の外へとすり抜けてしまうけれど、大好きな義父と過ごす義母の日々が少しでも長く続けばいいなと思う。