家族が若年性認知症-前頭側頭型と診断されました

2017年、義母が60歳で若年性認知症と診断されました。

家族が認知症と言われたら―30代からどう備えるのか―

今月も義母の付き添いで病院へ行ってきました。

今回はいつもの病院の前に家から2時間ほどかかる病院で検査をし、その後いつもの病院も受診するというハードスケジュール。

 

朝早く義母を車に乗せ、遠方の病院へ。

 

紹介状を頂いていたのと、予約時間よりも早く受付が出来たため、予想よりも早く検査してもらえました。

 

検査は脳の血流を写真に撮るもので、30分ほどかかったかな、という感じです。

 

寝ているだけなので痛みもないし、義母はじっとしてはいられるので難なくクリア。

 

検査の後、それをデーター化してもらい、いつもの病院へと持っていきました。

 

 

いつもの病院では珍しく義母とは別に私にも説明がありました。

先ほどの病院で撮った脳の血流写真を見ながら、お医者さんが『やっぱり前頭側頭型認知症ですね』と。

 

その写真の血流部分を見て、アルツハイマー型ならこのあたりに出ます、前頭側頭型ならここにという風に説明してくれました。

 

もしこれで少しでもアルツハイマー認知症の症状が出ていたら薬を変更したりしなければいけなかったそうですが、どうやら今のところ義母は最初に診断された『前頭側頭型認知症』で確かなようでした。

 

分かってはいましたが、別の症状がないことに安心出来ました。

 

私はそう聞いたとき、そうですかという感想しかなかったんですけど、お医者さんはかなり気を使ってくれているようでした。

説明をするときでも、家族がショックを受けないように、優しく優しく、でも大丈夫だからね、とか何か困ったことがあったら相談しながらやっていこうねとかすごく丁寧に優しく話しかけてくれるんです。

 

私はまったくショックでもないし、気にもしていないので逆にそこまで気を使われてむず痒くなってしまったくらいでしたが、こういう対応が必要なくらいデリケートな問題なんですよね。

 

 

こういうお医者さんの家族への接し方を見ていると、やはり家族の方が受け入れられない人が多いのかなと感じました。

 

でも、私も義父も、なったものはしょうがないし、なったらなったでそれに合うようにしていけばいいという考え方なので、別に悲しまれたり、憐れまれたり、大変ですねと言われても、あまりピンとこないというのが本音です。

 

義母の言動や行動にイライラすることも普通にあるし、

接し方を間違うこともある。

 

でもそれもしょうがないし、他の人がそれをフォローして家族全員がなるべく平穏に過ごせるようにすればいい。

 

病気は誰でもなるし、なってしまったらそれに向き合うしかないし、それを受け入れていくしかない。

 

義母に対して可哀想だとか、自分たちに対してこれから大変だとかも思うこともあるけれど、我が家はそう悲観することもなく、それぞれそこまで生活が変化したわけでもないし、好きなこともしつつ、ちょっと義母のために動くことが増えたくらいの認識でいます。

 

そういう風に感じる人は少ないのかもしれないけれど、

でも、家族が悲観ばかりしていたら物事もうまくいかないし、当事者にとっても良くない。

 

認知症になったけど、大丈夫。

家族みんなで出来ることをしていこうというスタンスでいられれば気持ちもおおらかにいられるような気がします。

 

 ただ、やはりそう思えるのは自分だけじゃない、支えてあげられる人がたくさんいるからだと思います。

 

うちのように同居している環境で、義父ももう退職しているし、私自身もほぼ家にいるような状態であれば義母のことで動くことが増えたとしてもそう大変ではないです。

 

義父が出来なければ私が、私もダメなら主人や義妹が。

 

そういう環境があること。

そして金銭面での不安のないこと。

 

そういう部分が大きいなと感じます。

 

若年性認知症でも高齢者の認知症でもやはり介護出来る人が自分しかいなかったり、金銭面での不安がある場合などはやはり精神的にきつくなることが多いと思います。

 

現在の社会は核家族化で、同居なんて無理って人も多いだろうし、働きながら親や配偶者の面倒まで看るのは無理という人がほとんどです。

 

でも認知症って結構いると思います。

気づいてない、怪しいなと思っても放置しているケースがたくさんあるだろうなと思います。

 

自分には関係ないと思っていても、ある日突然自分や家族が当事者になることもあります。

 

その時、今までの自分たちの関係や、考え方、生活状況などが問われる気がします。

 

 

もし認知症になったら、ということに備えるわけではないですけど、

人は誰でもいつかは老いるし、病気にだってなるかもしれない。

 

そうなったときどうするのか、30代になればそういうことを考えて生きることも必要だと思います。

 

備えあれば憂いなし。

 

ではないですけど、心の準備はしておく必要があると思います。

そしてそれを家族で話、共有しておく必要もありますよね。

 

 

そういう『考えて、話して、共有して』ということが、備えることの一つであり、介護をしていく中での核になる部分になるのではないかなと私は思います。

 

今後どんどん認知症患者は増えてくるだろうし、今30代の人たちは他人事ではなくて、自分の身に迫ることだと意識が必要ではないでしょうか。

 


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